2021/09/29 02:55

こんにちは!
着物デザイナーの木越まりです。
いつも応援してくださってありがとうございます。



着物好きにとって過ごしやすい季節となりましたね。
暑がりさんも、汗っかきさんも、安心して着物を楽しめます。


私は実は最近少し体調が悪いのですが、着物を着て出かけることで気持ちを奮い立たせつつ、体調のことはしばし忘れて楽しくお出かけしています。


まあ、お出かけと言っても仕事ですけれど。
それでも外が好きな私には嬉しいのです。
あ、私の体調については心配しないでください。
「お年頃」ってやつです。
またその話は別のブログでお話ししますね!




今回、この久しぶりのブログは「着物とSDGs 」を数回に分けてお話しします。


皆さんも最近、このような英語やカタカナのよくわからない言葉が世の中に溢れていて「も〜さっぱりわからん!」となっていませんか?


私も同じです。


なので勉強しています。
だって、私は物作りをしているのでこの「SDGs」は知っていなくてはダメですものね。



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SDGs、それは知れば知るほど、奥が深い。


そして本当に今何をすべきなのか結局わからないというスパイラルに陥ります。


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今回このブログでは、私が皆様にお教えするのではなく(そんな偉そうなことはできません)、私の知った事をここに記しますので間違っていたり、言葉が足りなければ「こういう事だよ」と教えてくださる方がいれば嬉しいです。


特に「この情報は簡単に理解できて面白い」と言うようなHPや動画がありましたら教えてください。
よろしくお願いします。




さて。

私はSDGsの中でも着物に特化して勉強したい&話したいのですが、世の中は着物には特化してくれていないので、まずは広くアパレルのこととして勉強&お話します。


なぜ、勉強する気になったかと言うと。


スーパーマーケットのビニール袋が有料になった時に「これって何が有効なの?私の住んでいる東京都渋谷区はそのビニール袋がゴミ袋になるから必要なのに」と思った。


ストローが紙製品になった時に「これって何が良い事なの?味が美味しくなくなったし、フニャフニャで飲みづらいじゃん」と思った。


でもまだその時は、これらを「ゴミの捨て方で解決できるのに、なぜ製品から変えなくてはならないのか」がさっぱりわからなかった。



そしてSDGsという言葉が気になり始めました。



それでは1回目の「着物とSDGs」を始めましょう。

私たちは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています



↑これはSDGsのロゴの1つです。
カラーホイールと言います。


これらのロゴは使用許可が細かく決められており、勝手にいじることはできません。

下についている文章も添えるルールがあるそうです。
使用目的が営利目的ではなく、情報を流す使用方法であれば許可がいらないので掲載します。



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SDGs

エスディージーズと読みます。



理念はこちら

leave no one behind


直訳すると「一人として後ろに置いていかない」って感じですね。




「誰一人取り残さない」という理念です。


Sustainable 
サスティナブル 持続できる 耐えうる
Development 
デベロップメント 発達 開発
Goals 
ゴールズ 目標 目的


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SDGsの最後の小さなsGoalsの最後のsです。
SDG
で良いと思うのだけど、英語圏の人には最後にsがついた方が言いやすいのでしょうね。



日本語でいうと「持続可能な開発目標」です。



2015
年9月の国連サミットで参加国193カ国で採択されました。
日本も入っています。
翌年の2016年から2030年までの15年間に世界を変革するための国際目標として作られました。


その内容は17の目標と、それを達成するための169のターゲットというもので構成されています。


実はこのSDGsの前の15年、つまり2001年から2015年の15年間で行われた「MDGs」と言うのがあるのですって。
全然知りませんでした。お恥ずかし〜!



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MDGs

Millennium 
ミレニアム 西暦の区切り
Development 
デベロップメント 発達 開発
Goals 
ゴールズ 目標 目的


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文字通りミレニアムの頃に行われた発展途上国を支援する目標だったそうです。
でも取り組みには成功しなかったものもあり、特に先進国が積極的に活動しなかったので、次は先進国も真剣になって新しい取り組みをしよう!とSDGsが作られました。



では17の目標を見てみましょう。



私たちは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています



1:貧困をなくそう
2:飢餓をゼロに
3:すべての人に健康と福祉を

4:質の高い教育をみんなに
5:ジェンダー平等を実現しよう

6:安全な水とトイレを世界中に


↑この1〜6は主に人間が生きていく最低限の話です。


これが必要なのは発展途上国のことを指していると思われがちですが、1の貧困とは「その国の平均所得の半分の所得を下回る人」だそうですよ!!
もしかして、私、入ってます???と思っちゃう(笑)


次に712です。



7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8:働きがいも経済成長も
9:産業と技術革新の基盤を作ろう
10
:人や国の不平等をなくそう
11
:住み続けられるまちづくりを
12
:つくる責任 つかう責任


7〜1216より先進国である私たちに関係が多く感じられます。

エネルギー問題や雇用についてです。
ここにアパレルである私たち着物業界関係者も関わってきます。



13
:気候変動に具体的な対策を
14
:海の豊かさを守ろう
15
:陸の豊かさも守ろう
16
:平和と公正をすべての人に


13
16に関してはもう国レベル。
地球はみんなのものだし。
当たり前のようで、私にはどうにもできなさそう。



そして最後に、
17
:パートナーシップで目標を達成しよう

です。




13
16は国レベルなので私にはお手上げと言いましたが、実は後でお話ししますが13の「気候変動」とアパレルの仕事は大きく関係しています。




と言うことで私たち着物業界が特に意識すべきは


1:貧困をなくそう
8:働きがいも経済成長も
12
:つくる責任 つかう責任
13
:気候変動に具体的な対策を

の4点だと思います。


ちなみに、SDGsの考え方はこの下図のような「SDGsウェディングケーキ」と呼ばれる図で解説されるように、

 


1番下の大きな土台に環境。

環境が整ってはじめて「社会」。

そして「経済」へと上へ向かっていきます。


全てがうまくいってはじめて17のパートナーシップへと繋がると言う考え方です。







あ〜、このロゴ達がね、カラフルで可愛くて良かったですね。
気持ちが前向きになるし、楽しく始められそう。
こう言う「デザインのパワー」は大事ですよね。


これがダサい、暗い、硬いとなると「勝手に政治家が言ってるよ〜」って事になっちゃうわけです。



掲げた目標は当たり前のようだけど、今までやっていたけどうまくいっていない物もあれば、今までしていなかったからこれから先危ないのでやらなければならない物もあります。
ここに細かいルールをつけてみんなで達成しなくてはなりません。




次に169のターゲットを見てみましょう。


いや、ごめんなさい。それはちょっと無理。多すぎる。



気になる方は外務省のSDGsHPがあ
りますので、ご覧ください。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html



着物業界として気になるのは


1:貧困をなくそう
8:働きがいも経済成長も
12
:つくる責任 つかう責任
13
:気候変動に具体的な対策を

の4点だと言いました。



その中身を見ていきましょう。



1:貧困をなくそう 
の中には


1
日の生活費が1.25ドル未満の人を無くす



8:働きがいも経済成長も
の中には


年齢や性別、障害に関係なく、安全で生産的な雇用
強制労働、奴隷制、人身売買を根絶し、児童労働の撲滅



とあります。




一見、「日本はそこまでひどくないよ〜」と思います。
しかし、たまに聞きますよね「〇〇紬を作っている人の時給は200円くらいらしい」とか。
結構日本も大問題です。
ですが、今回の話のSDGsはもっと広く世界のことも指しています。



そうです。

もっとひどいのは日本のことではないのです。
服を作ると言うことは海外の労働で製造されているのがほとんどなので、服を作る過程の川上も川上、一番最初の製造過程はほぼ日本ではなく海外の貧困エリアで行われているのです。



そこの問題です。
洋服だけではありません。着物も関わっています。





そして最も着物業界と直結なのは


12
:つくる責任 つかう責任
の中の


環境や人へ害のある廃棄物の処理の管理と最小化
天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用
フットプリントの削減


フットプリントとは、物が作られてゴミとして捨てられるまでに環境に与えた影響のことです。
地球への悪しき「足跡」ですね。


特に言われているのが過剰な二酸化炭素=CO2の排出です。


これは着物業界にも直結です。
糸を染める時、布を染める時の染料。
織った時、縫った時に出る糸くず。
過剰な梱包。

などなど。



はて?


「着物は昔からSDGsだよ」
「着物はサスティナブルの代表さ!」
なんて思っていませんでしたか?


着物は長く着られるから、洋服ほど消費が早くないからSDGsの優等生だと思っているあなた(私も)。


ちょっと立ち止まって考えてみましょう。


それって・・・・実は・・・




あ〜、でももうダメ!


もうここまでで頭がパンパンだよ!



ちょっと豆乳飲んできます(急に?)。

お年頃なので。


豆乳・・・?
豆腐、大豆、おから・・・
おからが産業廃棄物だと聞いたことがある・・・


いや・・・キリがないぞ・・・こりゃ



食品業界のことはちょっと横に置いておきましょう。
アパレル業界と同じく大問題で、奥が深すぎますので。



続きは次回のブログ「着物とSDGs その2 古き良きもの、悪しきもの?」でお話しいたしますね。



最後まで読んでくださりありがとうございます。

次回もお楽しみに!!




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加花-KAHANA



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