2020/07/03 18:42

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加花-KAHANA 新宿高島屋 POP UP!

7月8日〜14日

10時〜20時

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着物デザイナーの木越まりです!


ついに今年も百貨店出店の季節がやってまいりました。

今年はコロナの影響で3つの百貨店様に残念ながらお断りのお電話をしましたが、2期間だけは出店いたします。

上記の新宿高島屋様と名古屋高島屋様7月29日〜8月4日です。

どうぞ皆様、遊びにいらしてくださいませ!!

着物で来ていただいて、一緒にお写真撮りましょう〜♪



さて。今日のブログの話題は「百貨店に出店すると言うこと」です。

私は随分と社交的に思われるのですが、百貨店に出るときだけはちょっとナーバスになっちゃいます。。。

 

えー!?「ナーバス」だなんて似合わない言葉!と思った方、多いだろうな〜(笑)

でも、本当にちょっと気が重いのです。

 

なぜなら。

ここだけの話。。。

百貨店に出るのって、いろんなことが難しすぎる〜〜!!

 

大変光栄なことなんです。百貨店に出店できるって。

出たいからって出られる話ではなく、選ばれないと出られないので。

とてもありがたいことで、人によっては「ご出店おめでとうございます」と言ってくださる方もいるんです。

 

でもね、でもね〜。

素晴らしいことだけになかなか難しいこと、嫌になっちゃう事が多いのですよ〜。

 

どんなことかって言うとね。

百貨店出店が決まると、こんな事が起こるんです。

 

難しいこと1 これは頭を悩ませます。

まずは超難しい書類がどっさり送られてきます。

その中にたくさん記入しなければならない事があり、まず私は「木越名前問題」にぶち当たります。

 

実は私の名前「木越」は旧姓です。

別居している夫とはまだ離婚していないので「木越」は通称となり、正式な書類には記載できないのです。

これがもー面倒臭い(自分のせいだけど)。

ある百貨店では「木越まりことXX本名)まり」と書くように指示されたり、「私の名前は本当はこちらです」という別紙を添付したり。

 

それ以外にも、もちろん誓約書のようなものがたくさんあり、品質に関して、情報漏洩に対して、お客様への対応に対して色々と書かれており、チェックしていく。

 

難しいこと2 時間もかかります。

そしてその書類には実印を押すわけで、印鑑証明の提出や百貨店によっては住民票とか提出します。

市役所まで行かなきゃいけないし、ほんと大変。

呉服業界の会社で最大手とも取引しているけど、そんな面倒なこと言わないから百貨店って大変だって、つい思っちゃう。

 

難しいこと3 当たり前のことなんだけど。

書類が無事に通過したら、百貨店で販売する商品の準備が始まります。

これが百貨店は難しい。

まあ、当たり前なんだけど、品質表示、洗濯表示、原産国、製造責任、本体価格+税を全ての商品につけなければならず、小さな小さな帯留めにもタグをつけます。

百貨店によっては、何週間も前に商品のアイテム名と値段を申請し、百貨店側のバーコードが届き、それを全ての商品に付けなくてはいけない。数百点に登る商品数に、、、夜な夜なタグ付け地獄が始まります(笑)

 

難しいこと4 配送料が高すぎる!

無事に商品の準備ができました。

私のポップアップ出店の場合、大きな段ボールが5〜8箱くらいになります。

昨今、配送料が値上がりしたから値段が高い!

しかも急にこんな量の出荷は持って行ってもらえないと怖いので配送業者に予約をします。

取りに来てもらえる日まで私のアトリエは荷物のジャングル状態です。

 

難しいこと5 これがもーーーやだーーーー!!

販売スタッフの事前説明会なんてものもある。

指定された日に講習を受けるのだけど、これがもう難しすぎる!!!

クレジットカードの種類や、百貨店独自の値引きや特典のカードなんて覚えられるわけがない。

接客時の挨拶の仕方などもやらされちゃって「いらっしゃいませ」や「ありがとうございます」をみんなで連呼。

もーーーー、こう言う事がしたくないから美大に行ったんだけどー(泣)。

髪の色なんかも指摘されちゃって、「百貨店って時代の最先端じゃなかったの?」と疑問も浮かぶ。

この講習をしない百貨店もあり、その時は超ラッキー。

する百貨店はこの講習の有効期限が半年だったりするもんだから「また受けなきゃいけないの?」となったりする。

しかも。。。ちょっと腹がたつのが「大会社の社長さん」は講習をまぬがれていたりする。売り場に立つのに。。。

私のような「しがないブランド」は呼び出されちゃいます。

 

難しいこと6 体力勝負でもある。

そんなこんなで出店の前日に設営に行きます。

売り場の裏で数日前に出荷した段ボールと出会い、ちゃんと届いていてホッとする。

さ〜、ここからが大変。

売り場の裏はクーラーがかかっていないのです。その暑い、ボロい裏側で準備スタート!

この時もほとんどの百貨店が「通路」でやらされているので、かなりの邪魔者(苦笑)。

 

難しいこと7 売り場の空気感が・・・

販売に立つ人は百貨店の社員はほとんどおらず、派遣されて来た人、商品側の会社から出て来た人など、様々な立場。

そりゃみんな自分の所の商品を売りたいわけです。わかります。わかりますよ。

でもお客様にとってそんなことは関係なく。

もっと仲良く、穏やかに販売しようよ〜〜〜


難しいこと8 レジ恐怖症。

百貨店によっては、レジの中に入ってお金のやりとりや包装をブランド側にさせる店もあります。

これ、無理。本当に難しすぎるんです。間違いがあってはいけないし、包装紙の種類が多すぎて何が何やらさっぱりわからない。

はっきり言って無理!!

レジの周りで優しい販売員さんを探すのが生き残りをかけた戦いになるのだ。


難しいこと9 迷路。

売り場に立つ者はお客様と同じルートでの出入りは禁止されているので、裏を通り通用口を利用するのだが。

これがもう、迷路。しかも暑い。階段多し。トイレは古い(苦笑)。

帰ろうと思って出口を探して疲れ切ったこと何度もあり。

古い百貨店ほど、その傾向があり、裏に地図はない。。。



あ〜〜、9つも上がっちゃった。

間違わないでくださいね、決して悪口ではないのです。ほんとに、ほんとに。

これが百貨店のクオリティーを保つのに必要なことでもあることはわかっています。

うんうん。


百貨店様に出店させていただけるようになってから数年経ちますが今でもドキドキ。

全方向から見られてるし、借りて来た猫状態。


だからね、そんな売り場に、知ってるお客様が来てくださると、もうめちゃくちゃ嬉しいの!❤️

心の中で「味方が来たーーーー!!!」って叫ぶくらい(笑)。


そんな私を励ましに来てください。

お待ちしていますね〜!❤️



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


着物デザイナー

木越まり